目指したのは濃いと感じるインパクト
チーズテリーヌが目指したのは、チーズタルトでもチーズスフレでも味わえない濃厚さ。ひとくち食べた瞬間に「濃い!」と感じるインパクトです。
けれどもそれは、単純にクリームチーズの分量を多くすればいい、ということではありませんでした。増やせば増やすほどチーズテリーヌではなく、クリームチーズそのものを食べてるような食べごたえになってしまうのです。
チーズの濃厚さを最大限に味わえ、なによりチーズケーキとして美味しいというベストバランスに行き着くまでに、かなりの時間を要しました。30%、40%、50%……とクリームチーズの細かい配合を重ねていき、ようやく見つけた絶妙な配分。調和のとれたミルキー感、マイルド感、塩感。そこに卵黄や生クリームでさらにコクを出し、どっしりとした満足感のある美味しさにたどり着きました。
試練を克服して出来た、ねっとりした食感
けれどもテリーヌもスフレと同様、焼きの段階で試練が待ち受けていました。焼き過ぎるとボソボソの食感になり、テリーヌらしい美味しさが消えてしまう。焼きを軽めにすると中まで火が通らない。ベイクドチーズケーキでありつつも、とろける口どけが楽しめるギリギリの焼き加減を見極めること。温度と焼き時間の組み合わせを数十回と試した結果、テリーヌとして一番美味しい、ねっとりとした食感を味わえる焼き加減を発見することができたのです。
開発から2年。こうしてチーズタルトにはないふたつの新たな美味しさが生まれ、「BAKE CHEESE TART」の「チーズスイーツシリーズ」はスタートすることになりました。